私が法人を作るきっかけとなった地元の信金さんと、何に気に入ってもらえたのかはわかりませんがありがたいことに仲良くさせてもらっていて、信金さんの顧客で創業したての方がホームページを作りたいっていう話が出たときにお声を掛けてくださいます。
で、打合せの際に、ホームページを作りたい理由を聞いているのですが、その回答が「とりあえずあったほうがいいんでしょ?」っていう感じで予算も掛けられないということであれば、 まずはご自身で一度試しに作ってみることをおすすめしています。
最近は簡単に作成できる無料サービスも充実していますし、自分でサーバーを借りてホームページを構築することもGoogle検索のおかげで昔に比べて遥かに簡単になりました。
ホームページを作るだけじゃなくて、ホームページから集客して売上を伸ばしたいっていう場合は、ホームページが完成してからも情報発信を続ける必要がありますので話が変わってきますが、体裁を整えるためにとりあえず作りたいということであれば、制作会社に依頼する前に自分で作ってみることを考えてほしいです。
その理由をご説明します。
ぼったくられないため
まず第一にこれです。 ぼったくられないようにするために知識を少しつけてほしいです。
ご自身でホームページを作ってみることによって、どれくらいどれくらい大変か(それとも全然大変じゃないか)が分かります。
たとえ途中で嫌になったとしてもそれはそれでいいと思います。
また、一旦構築したあとで、本格的にホームページを作りたいとなった場合に制作会社に依頼する際にも、ホームページの制作経験をある程度積んでおくと、 制作会社の言い分も理解できるようになり、よくわからないまま完成して後々泣きをみるということもなくなります。
残念ながら変な業者がいっぱいいる
ホームページを制作会社に依頼すると、大抵の場合、費用として制作費だけでなく運用保守費もかかってきます。
運用保守費というのは、日々あなたのホームページが問題なく稼働しているかチェックをしつつ、ホームページの掲載内容に修正事項などが発生したら都度対応しますよという費用です。
多くの場合、毎月固定で安くても数千円から発生して、文字の修正程度であれば運用保守の中で対応してくれますが、修正事項が発生した場合に工数が多くかかるようであれば、追加費用が発生することもあります。
たとえば新しい製品を作ったので紹介ページを追加したいという話であれば、追加で費用がかかってくるケースが多いのは理解していただけると思います。
ただ、中には文章を一行追加するだけで追加料金がかかったりと、 融通がきかず制作会社が有利の立場で契約を結んでしまっていた、という場合もあります。
文字の修正をするにはどれくらいの手間がかかるのか、などを自分で実際に経験しておければ、制作会社に依頼する時に、「これくらいの作業なら費用がかかりそうだな」なのか、「この程度のお願いは通常の運用保守の中でできるでしょ」なのか、交渉時の判断ができるようになります。
向き不向きがわかる
人は見た目によらない、というと大変失礼ですが、作り方を教えてもらっただけでできる人、自分で調べて作れるようになる人、全然無理な人、いろんな方を拝見しました。
中には食わず嫌いな人もいて(というかこのパターンが多い印象ですけれど)、やってみたら案外できましたという感じで、ある程度は頑張らないといけないかもしれませんがやり方は調べればすぐ出てきますし、ご自身でサクッと作られることも多いです。
飲食店に限らずですが、自分で事業を立ち上げようとなると、 この時代ITに関わることが大変多いです。このタイミングでホームページを作ってみてITに関する適正を確認してみるといいと思います。
車がほしいときはどうするか
例えば、車に乗りたいと思った時に、大抵の人はまずは免許証を取って、レンタカーなのか、中古車なのか、新車なのか、外車なのかは人それぞれですが、こんな感じだと思うのです。
いきなり運転手付きで車を契約する人はいませんし、逆に車を作るところから始める人もいないでしょう。
ホームページを作るというときにも同じことが言えて、お金持ちなら運転手付きで車を契約するように、ホームページ制作会社に依頼をして、社内でも対応できる人を配置すれば同じことになります。ここまでは特に違和感もないでしょう。
プログラミングはいらない
ただ、 車に乗りたいからといって車を作り出す人はいないと思います。
車が動く仕組みは理解しておきたいということであればエンジンやアクセル、ブレーキなど勉強することは大事ですが、自動車メーカーを目指すわけではありませんから、どうやって組み立てるのかまで知る必要はありません。
同じようにホームページを作るからといってプログラミングを勉強する必要はありません。もちろん勉強すればホームページのボタンがキラキラしたり、画像が動いたり、細かな細工をすることができるようになりますが、 それがホームページを持ちたい理由ではないはずです。
ここにも書いたように無料のシステムでもある程度ホームページのカスタマイズはできますし、自分で構築する場合も必要な機能はそろっていますので、未経験でも安心してください。
まとめ
ホームページを作ることは今の時代とても簡単です。そう言うと、「素人だとあれができない、これもできない」とホームページ業者が言ってくるかもしれませんが、しょせんは枝葉の部分です。
まずはトップページがあって、事業内容が表示されて、連絡先やプロフィールが載っていればとりあえずはいいはずですので、一度ぜひチャレンジしてみてください。ご自身のITの適性も分かって一石二鳥ですよ。
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