私が副業として最初に選んだのはブログアフィリエイトでした。今はもう多くの企業が全力で参入していることもあり、個人でアフィリエイトを頑張るのは至難の業と言われています。
たまたま私が選んだジャンルがそのときブームでして、 ラッキーなことに一時的に稼ぐことができました。冒頭からぶっちゃけると時期的には確か2016年とか2017年のころ、U-NEXTとかフジテレビ系の動画配信サービスのVOD、日テレ系のHuluとかが出始めたころと思います。
私自身、動画配信サービスで半年くらい収益化できたものの、続けるのが苦痛で(そもそもドラマに興味がなかった><)、サイトM&Aサービスを使ってブログを売却して、アフィリエイトから離れて、今は地元の小さい会社などのホームページ制作やITサポートなどをやっています。
実際にアフィリエイトをやる、やらないは置いておいて、 アフィリエイトの仕組みを知っておいた方が色々と役に立つと思いますので記事にしました。
もくじ
具体的にどのような役に立つのか
まずどんな役に立つのかですが、ドメインやレンタルサーバ、ホームページ制作の知識がつきます。
IT関係の仕事をしていればある程度のインターネットに関する知識はお持ちだと思いますが、実際に自分でドメインの名前を考えて契約したり、レンタルサーバを契約してメールの設定をしたり、ホームページを作ったりというのはなかなか経験がないかと思います。
ホームページを作ると言っても、ブログアフィリエイトの場合はWordPressという無料のブログシステムをインストールすることで開始できますので、HTMLなどの知識はそこまで不要です。
(デザインに凝りだすとHTMLやcssなどの言語の知識が必要になってきますが、専門書を読めば学ぶことができます)
簡単なホームページが作れるようになれば「簡単なホームページを作ってほしい」というニーズに応えることができます。(これすごく大きい)
また、ホームページ制作周りの知識も大きいのですが、SEOと呼ばれるGoogle検索で上位表示させる考え方だったり、ホームページにアクセスが集まってから、 実際に商品を買ってもらうためのライティングスキルや、どのような流れで購入してもらうかなどのマーケティングスキルがつきます。(これもすごく大きい)
仕組みは単純、アフィリエイトとは?
ここからはアフィリエイトの仕組みについてご説明します。
アフィリエイトの仕組みを大きく分けると2つに分かれます。
ひとつはAmazonや楽天などといった、オンラインショッピングモールが提供しているアフィリエイトの仕組みです。Amazonや楽天の商品のURLを紹介して、そのURLから購入した売上に対して販売手数料をいただくという流れです。
もうひとつは、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)とよばれる、様々なオンラインショップの商品が集まっているサービス(仲介業者のようなサービス)を利用するものです。
ASPに登録すると、たとえばドメインサービスのお名前.comやレンタルサーバサービスのxserver、転職サービスのリクルートエージェントや転職アプリのミイダスなんかもアフィリエイトすることができます。
前者のオンラインショッピングモールのものでも、後者のASPのサービスでもどちらもそれぞれ単価が決まっていて、購入数に対して報酬が支払われます。
ASPのなかでも一番大きいサービスはA8.netというところで、あとはバリューコマースやアクセストレードなど様々な業者があります。
同じサービスを違う業者がそれぞれ取り扱っていたりするのですが、単価や承認率が違ってたりしますのでアフィリエイターは色んなASPに登録します。
ASPとは?関係者をご紹介します
まず、アフィリエイトを構成する要素について紹介します。要素は3つに分類できます。
・商品を紹介して販売する人(アフィリエイター)
・商品を実際に作って販売している会社(広告主)
・広告主とアフィリエイターを繋ぐ会社(ASP)
ビジネスの流れとしては、以下の通りになっています。
①自社商品を販売して欲しい広告主がASPに商品を登録
↓
②アフィリエイターがASPで紹介したい商品を探す
もしくはASPがアフィリエイターへ商品の掲載を依頼
↓
③アフィリエイターが広告主の商品を自分のホームページやブログで紹介
↓
④ホームページやブログを見たユーザーが商品を購入
ASPは広告主とアフィリエイターを繋ぐ役割を果たしています。
報酬の発生する仕組み
これから説明するのは報酬の発生する仕組みについてです。先程のビジネスの流れで説明した④の部分が実はもう少し細かくなっています。
というのもアフィリエイトで報酬が発生するには、 ユーザーが商品を購入する以外にもあって大きく以下の3つにわかれます。
・インプレッション型
・クリック型
・成果報酬型
それぞれ説明していきます。
インプレッション型:商品バナーが画面に表示されるたびに報酬が発生する仕組みです。クリックしたかどうか、購入したかどうかは関係なく、どれだけ表示されたかが評価されます。このパターンはあまり多くなくて有名所としてはGoogleAdsenceと呼ばれる広告です。
クリック型:その名の通り、広告のバナーやURLリンクがクリックされたかどうかで収益が発生します。購入されたかどうかは関係ありません。
成果報酬型:広告バナーやURLリンクを経由して実際に購入されたときにだけ成果が発生します。一番難易度が高いですが、その分単価も高いです。
ASPで取り扱っている商品は多くの場合、クリック型か成果報酬型です。
商品が取り扱えるかどうか
ASPに登録されている商品が何でも取り扱えるかというとそうでもなくて。
どういうことかというと、
・だれでもすぐに紹介できるもの
・商品の内容にあったホームページでないと販売を許可してもらえないもの
の2種類があって、例えばですが、IT関係の記事を中心に書いているブログに女性向けの化粧品の商品を置いても売れなさそうですよね?
もしかしたら売れるかもしれませんが、かなりレアケースかと思います。特にブランドイメージを大切にしている商品だと合わないメディアには掲載不可という場合があります。
アフィリエイターの立場からすると、「この商品販売できるなら記事書こうかなー」という思いと、広告主の立場からすると「自社商品に合ったメディア運営しているこのサイトなら紹介してほしいなー」という思いが交差するわけです。
実際にこれからブログを作ってアフィリエイトをしていくのであれば、 商品に合わせてメディア運営するのではなくて、自分がどんなジャンルなら記事更新が続くかを見据えて商品を選ぶほうが続きますし、将来的にも売上が見込めるかと。
売れたらいつ振り込まれるのか
さて、ようやくアフィリエイトできる商品を選んで自分のホームページに掲載して、自分の紹介したURLから商品を買ってもらったとして、 商品が販売されてから実際にお金が振り込まれるまでには、もう少し段階を踏む必要があります。
というのも、自分のホームページから購入されたとしても、自分自身で購入した場合は却下される案件があるのです。(絶対に自分自身で買ったらダメかと言うと、それはそれでセルフバックという購入方法がある場合があります。)
あとは 購入したという情報だけ流れて実際には販売されていないといった不正行為が行われてないかをチェックしたあとにお金が支払われるわけです。
たとえばAGA治療のアフィリエイトの場合は、ホームページで記載された紹介コードをクリックして申し込まれても実際に初回診察を受けないと報酬が発生しないといった案件があります。(当然その分、報酬金額が高いです。)
アフィリエイトが副業として選ばれる理由
ここまで、アフィリエイトの仕組みについて紹介してきました。ここからはなぜ副業としてアフィリエイトが選ばれるかを解説します。
ここで説明するのはアフィリエイト自体の魅力というかメリットについてです。冒頭に書いた、ドメインやレンタルサーバ、ホームページ構築など実際に経験できるというメリットは別の話です。
元手がいらない
基本的な商売は物を売ります。何が言いたいかというと仕入れコストが発生するわけです。
アフィリエイトの場合にはすでにある商品を紹介して手数料をもらうというビジネスですので、 必要な経費としては、ドメイン代やレンタルサーバ代程度です。月1000円もあれば始めることが可能です。
在庫もいらない
一般的には物を販売しますので、仕入れをしてから実際に売れるまでどこかに在庫を保管しておく必要があります。アフィリエイトの場合は商品が売れると広告主の在庫から出荷されますので、 アフィリエイター自身が在庫を持つ必要はないです。
時間の成約がない
アフィリエイトをするためにはその商品の魅力を伝える必要があって、そのためにホームページのコンテンツを作っていくわけですが(多くの場合、WordPressという無料のブログシステムを使用しますのでブログの記事を書いていくことになります)、 ブログの記事を書くのはいつでもいいので時間の成約がないことになります。
場所もどこでもいい
同じ理由で、インターネット通信ができる環境であれば場所も選びません。 自宅でもカフェでも観光地でもいいのでとても楽チンです。
アフィリエイトの残酷な真実
と、ここまでアフィリエイトのいいところを紹介しました。うまい話には落とし穴があるもので、ここからはアフィリエイトのハードな部分を紹介します。
知った上で始めるのと知らずに始めるのでは大きな違いがありますからね。
参入障壁が異常に低い
ここでのデメリットの話は、先程紹介した4つのメリットが裏返しになってるわけで、始めるのにお金がかからない、在庫もいらない、時間もいつでもいい、場所も関係ないとなると誰だって始めるわけです。
なので 参入障壁が異常に低く、常に新しいライバルと戦う必要があります。先行者利益もありません。ん?先行者利益がないのであれば後発でもいけるんじゃん?と思うかもしれませんが、もう少し読んで頂くと分かるかもしれません。
すべてはGoogleの手のひらの上
例えば、自分が使っていてお気に入りのワイヤレスイヤホンがあるとします。
そのワイヤレスイヤホンをホームページで紹介して、読者がいいと思ってもらえれば購入してくれるわけですが、そもそも、そのワイヤレスイヤホンを紹介する記事をどうやって人に見てもらうかがポイントになってきます。
今回説明するのはSEOと呼ばれる検索サービスから見てもらう方法です。
たとえば「ワイヤレスイヤホン おすすめ」というキーワードで検索してきた人に、自分が使っているワイヤレスイヤホンを紹介する記事を見てもらうことで購買意欲が高まり 購入者が自分の紹介リンクから購入してくれるわけです。
これを「検索意図を考える」と表現されるのですが、「ワイヤレスイヤホン イヤホン おすすめ」で検索する人の頭の中を想像してみると、 検索者はワイヤレスイヤホンを探しているのだろうな?というのが自分の頭に浮かぶかと思います。
なので、多くの人にみてもらうために、「ワイヤレスイヤホン おすすめ」という単語を 検索した人の検索結果に自分のホームページが一番上に表示されるようにライバルと競争するわけです。
検索結果の表示順位を決めているのは検索サービス側です。 検索サービスは現在のところGoogle一強なのでGoogleの手のひらに転がされることになります。
話が長くなりましたがそういうことです。
急に広告主が撤退する
せっかく商品が売れるように記事を書いて、実際にアクセスが集まるようになったとしても、その商品が販売終了になると売るものがなくなってしまうわけです。
販売終了のパターンだけでなく、その商品のアフィリエイトが終了することがあります。そうなると商品が売れても報酬をもらうことができません。
残念ながら 広告主の広告予算がなくなればアフィリエイトは終了します。
データが本当かどうかわからない
これはある種の闇の部分になるのですが、商品が売れたかどうかはASPから個別に配布されたリンクURLから判定します。
このURLから来た人が商品を買ったというのがインターネットの仕組み上わかるわけですが、その売上データが正しいかどうかはASPを信用するしかありません。
たまにTwitterなどで報告があるのですが、急に売上が下がってASPに問い合せてみたら集計が間違っていたということも実際に発生しているようです。
大手のASPであれば大丈夫だと思いますし、このあたりはお互いに信頼するしかありませんので、もし今からアフィリエイトをやってみようと考えている人は実際に売上が上がってから考えてもよさそうです。
Cookie取得できない問題
細かい話になりますが、今後のアフィリエイト業界にとって重要なことが起きています。
もちろんASP各社は不利益にならないように急ピッチで対応しているところですが、いま世界的に個人情報保護の重要性が叫ばれています。
その個人情報にはユーザーの検索結果やどんな広告を見たかなどWebマーケティングで必要な情報も含まれていて、特定の情報収集を目的に、人の行動やシステムの挙動、データの推移など追跡を行うことが可能です。
この手法をトラッキングというのですが、トラッキングに用いられる技術の一つとして、Cookie(クッキー)を使って情報収集する方法があります。
Cookieとはホームページを見たユーザーの情報をユーザーのブラウザに一時的に保存する仕組みです。(ホームページを見た足跡のようなものです。)
このCookieを使ってASPは売上集計をしていたのですが、 iPhoneの標準ブラウザであるSafariやGoogleが作っているブラウザのChromeでCookieの収集を規制するようになったため、ASPでの計測が難しくなりました。
自分のホームページから買ってくれているのにその情報がASPに届かず自分の実績にならないという状況が発生する場合があります。
となると、アフィリエイトするだけ徒労に終わりますので辞める人がでてくるわけですね。
アフィリエイトが怪しまれる理由
参入障壁が異常に低いことなどアフィリエイトのデメリットについては、よく考えたらすぐ分かることばかりです。
だけど甘い話に釣られる人は盲目気味になってしまうのでよく考えずにスタートしてしまいます。
コロナが流行る前は満員電車が普通でしたので多くの会社員は会社に行くこと自体に辟易しておりました。
そこを逆手に取って、「時間にも縛られず、場所にも縛られない、とてもステキな働き方があるよ」とアフィリエイトについて紹介するわけですが、ごく一部の悪い情報商材屋が「簡単に上位表示する裏技あるよ」と有料で販売していました。(いまもあるかもしれません)
その販売されている裏技は、過去実際に実現性があった場合もあるのですが、すぐにGoogleに対策をされて上位表示されなくなったり、それだけでなく、Googleの検索結果に全く表示されないというペナルティを受けたりされることもあり、まあ怪しい人たちがネット上に跋扈していたわけです。
いまも正々堂々と有料商材を販売されている人もいて、そういったのは初心者が位置から始める手順をマニュアル化していたり、比較的売れやすい商材を紹介したりと、効率的にアフィリエイトを始められるものだったりするのですが、やっぱり 目に見えない情報を売っているということで怪しまれるようです。
なので、アフィリエイトで稼いでいても公表していない人も多いです。有料情報商材を販売する人以外は、人に言うメリットが全くないですからね。
アフィリエイトの仕組みや必要なものまとめ
とても長い記事になってしまいました。
アフィリエイトは楽に稼げるものではないのでそのあたりを強調したかったのですが脅しのほうが強い記事になってしまいました。副業として稼ぐためにアフィリエイトを始めると、かなりしんどい仕事です。
ただ、逆に考えると、自分の知っていることや好きなことを紹介するようなホームページやブログを書いて、自分がちゃんと使っていておすすめできる商品であれば、アフィリエイトを続けることができる思います。
冒頭でも書いたとおり、私は過去にドラマの感想ブログを作って、そこから動画サービスを紹介し報酬を得るという流れのアフィリエイトをやっていましたが、ドラマに興味がなかったので続けるのが苦痛となり、やめてしまいました。
もちろん、すぐにやめようと思ったわけではなくて、せっかく稼げていたのでどうにか続けたいと思って、途中から自分でドラマを見て記事を書くことをやめて、代わりに書いてくれる人をアルバイトで探して運営に専念したりと模索したのですが、どんどんライバルが多くなったため維持する費用もかさむこともあり、ブログを売却することにしました。
そこからアフィリエイトをする気がなくなってしまって違う副業を探していたら、最終的に地元の小さい会社のホームページを作ったり、ITサポートをしたりと地域のIT関連の仕事をすることになり今に至る訳ですが、この紆余曲折が会社員で副業を探している人などの役に立つのではないかと思って、改めてこのブログをはじめました。
実際に私がやっていることを書くのであれば続けることができそうですし、そこでなにかおすすめできるものを紹介したら誰か買ってくれるかもしれませんからね。
そんな感じで情報発信をしていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!
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